毎夏軽井沢で聴くウクライナ出身の歌手・バンドゥーラ奏者、ナターシャ・グジーを検索していて偶然みつけた下北沢のNNG(No Nuke Gig)のコンサート。「音楽のチカラで、非核を」とあり、観客が想像できるなあ・・・、2回目のTOEIC試験の前日に当たり、そんなことをしている暇はないぞ、と思いつつ、一方で「世界基準の活動に触れないで、英語を勉強する意味はあるのか」と勝手な理由をつけ、申し込みました。

会場の下北沢アレイホールは初めて、行きつけの老舗カフェ マルティグラの近くのビルの3階で、50人ほど入れるホールです。

“水晶の歌声”と言われるナターシャの声がこの距離で聴けるとは、大賀ホールとえらい違いです。

(終了後。すごく感動したのに演奏者に話しかける勇気が出ないな)

 

想像どおり安保世代?のインテリ風高齢者が多いが、案外若い世代も。ウクライナ人と思われる若者もいました。

ナターシャの演奏も期待どおりでしたが、それ以上に、マレー飛鳥さん(誤解を恐れずに言えば、草間彌生の若い頃に似ている。アメリカを拠点に活動しているせいか)の情感あふれるヴァイオリン、私が知らないだけで大御所なのであろう井上鑑氏の流れるようなピアノと笑いが絶えないMCほか至近距離での生演奏に鳥肌が立つほど感動しました。

 

最後にはナターシャが企画販売している「なっちゃんボルシチ」のふるまいも。これまで自分がレシピを見て作っていたものよりさらっとして鶏だしがきいており、ビーツの大地の香りが生きていました。本場のボルシチが味わえてよかった。

 

“非核活動”ときくとものものしいが、素敵な音楽とトークを聴いて、支払った入場料が活動に生かされるなら、こんなによいことはない。来年もまた行きたいと思える音楽会でした。