経済産業省の、トランスジェンダー職員の女子トイレ利用制限訴訟、LGBT法案審議の時期とも相まって大きく報道されています。原告は上長にに申告したうえで10年ほど女性として勤務している50代の職員で、更衣室の利用は認められたが女子トイレは自分のフロアではなく、2フロア離れたトイレを指定されているのが不当だと訴えた。高裁で原告側は敗訴だったのが、最高裁では逆転勝訴し、経産省のトイレ利用制限を認めない判決が出されたのが大きく報道されました。

 

いそくみは、公衆トイレの男女共用は、(性)犯罪の危険があるため否定的ですが、来客が利用しない職員のみ利用するトイレなら職場で解決する問題ではないかな、と感じました。

トランスジェンダー問題を離れても、例えば「子ども(乳幼児)を預かってくれる先が見つからないので職場に連れてきてよいか」という問題と似ている。いいという人もいれば、子どもがいると気が散るし危ないから遠慮してほしいという人もいるだろう。折衷案として、「子ども連れの日は(皆のデスクから遠い)打合せ室に、お子さんと2人で入って仕事して」と言われるかもしれない。それを配慮ととるか、子育て社員への差別と取るか・・・

 

今回の原告の方、首から下だけ映っているが、セミロングヘアにダークジャケットと清楚なブラウス、ごく普通の、官庁勤務の女性に見える。お風呂と違って服を脱ぐわけでないし、職場仲間なら女子トイレを共用しても気にしなさそう・・・逆に、この服装の人が「私は性別上男性ですので!」と男子トイレに入って行ったらたちまち男性陣から

「女子トイレ使わせてあげなよ」と声が上がりそうである。男性も、女性(に見える人)が男子トイレに入ってきたら抵抗がありますよね。

他人の職場だから状況はわからないが…

 

女子トイレには生理用品ポーチなどを置く棚の使い方から、洗面台周りの髪の毛除去まで、各職場様々なローカルルールがある(年次が上の人から上の棚を使うとか、ありましたよ)。

さらに、原告の方は正規職員なのだろうが、(私たちは下手に争ったら契約を切られる、自由にものが言えてうらやましい)と感じている非正規社員もいるに違いない。

集団には様々な(理不尽な)ルールや差別がつきもの。毎日顔を合わせていれば、味方になってくれる人も必ずいる。

話し合って、お互いの気持ちを尊重して、いい解決法が見つかるとよいですね。