今回は区議現職にして選挙準備もしなければならないので新人の時よりキツいのだと実感する日々です。

本来なら「新しい区政レポートの配布を始めました」と明るい話題で始めようと思ったのに、自分にとってはさらにショックが重なる回となってしまいました。

仕事から帰ってきたら、公用の電話のほうに着信がある。留守電を聞いてみると、

2011年の選挙以来ずっとレポートやポスターを依頼していたタナカさんが亡くなったと、ご親族からのお報せでした。

えっ、うそ・・・その前日には元気な声で「次は選挙はがきですね、文言の原稿をお待ちしています」と元気な様子でした。自殺とは思えない。折り返し電話して確認すると、大動脈解離だったという。ご本人もよく認識しないうち、神様に連れていかれてしまった感じでしょうか。

 

「次のレポートは春になるからピンク系にしましょう」などと話していたが、この青いレポートが最後になってしまいました。特集「交通不便地域に停まるオンデマンドバスのスポット」を掲載したかったけれど、区担当部門に「まだ場所が確定していないので」と止められ、一緒に残念がってくれました。

独立してからご自宅で高齢の親御さんの介護をしながらの在宅勤務、女性の仕事モデルの好事例のような方でした。そんな事情で顔を合わせての打合せはなく、声が歌手のイルカさんに似ているので、そんな人物像を勝手に想像し、今回当選したら埼玉県のお宅を戸別訪問しようかなと思っていたのに。まだまだ一緒にお仕事したかったです。

 

「デザイナー仲間内で作品を見せ合う勉強会があって、いそださんのレポートは『誠実に一所懸命区政に取り組んでいる人柄がわかる』って言われていましたよ」

「この青みピンクはいそださんのイメージで定着しています。流行して他の議員さんが使うようになっても、いそださんが別の色に変える必要はないです」

いろいろ、プロとしてのご意見もいただきました。

 

フリーランスで仕事をしていた彼女を失って、改めて「デジタル遺品」について考えさせられました。「これまでの画像、ポスターや選挙公報のデータ、全てとってあります」と言われ、粗忽モノの私は、自分でデータが見つからないと送ってもらっていました。写真などはレポートに掲載する前に色調整やトリミングし、映り込んだ個人情報など加工してあり、生データよりアップデートされていましたね。

 

「私に構わず、仕事を進めて下さい」と彼女の声が聴こえてきそうで、平常心でがんばらねばと自分に言い聞かせています。